みなさま、こんにちは。
大阪市・越谷市のウェブ制作会社エンジョイワークスの将棋道場主宰、JTです。
近年の将棋ブームを受けて、みなさまの職場でもお仲間同士でワイワイ対局、
という機会があるかもしれません。
個人的にオススメしたいのが、ダイソーで販売されている500円の将棋セット。
マグネット式でコンパクトながら、ほどよい大きさで手軽に“駒差し感”が得られます。
さて、将棋には「手筋」というものがあります。
「こう指せば確実に得になる」という公式のようなものです。
なかでも相手に大きなダメージを与えることができるのが、
「絶対に駒得(=より価値の高い駒を入手、あるいは交換すること)」
が保証される「両取り」の手筋です。
そこで今回は、そのような初心者同士の対局において、
きっと相手に「こやつ・・・できる!!」と思わせることができる、
有名な両取りの手筋を4つご紹介したいと思います。
それではまいりましょう。
よろしくお願いします<(_ _)>
両取りの手筋その1:ふんどしの桂
桂馬の変則的な利きを活かした手筋、「ふんどしの桂」は、
相手が片方の駒を逃しても、もう片方の駒を確実に取れます。
英語では「フォーク」と呼ばれるらしく、なるほどと思わせる表現です。
一方、もし相手にふんどしの桂をゆるしてしまった場合には、
取られる駒で特に優劣がなければ、逃げても無駄ということで
別の一手を進めるという対処法があります。(格言「両取り逃げるべからず」)
両取りの手筋その2:割り打ちの銀
「割り打ちの銀」は、銀の特徴である両斜めうしろへの利きを活かした両取りです。
実戦で最も頻出するのは、図のように相手の飛車と金将が一マスあけて隣接している時、
その背後に打ち込むことでどちらか逃げないほうを入手することができます。
ただし大抵は割り打ちに使った銀は取られて相手の持ち駒となりますので、
逆襲に注意しながら使う必要のある手筋です。
両取りの手筋その3:香の田楽刺し
一直線に前進することしかできない香車にも、両取りの手筋が存在します。
それが「田楽刺し」です。主に頭の丸い
(=前の駒を取れない)角行をねらって成立する手筋です。
前回、駒の利きの回でご説明したとおり、「香車は下段に打て」ですので、
参考図はあくまでわかりやすく隣接させているということをご了承ください。
また角が逃げられた先の駒が桂馬や同じ香車以下である場合は、あまり駒得とはいえません。
図のように飛車や金、銀などが隠れている場合に得が大きくなります。
両取りの手筋その4:王手飛車
最後にご紹介する両取りは、最大のダメージを対局者に与え、
場合によってはこれだけで投了に追い込むことも可能な「王手飛車」!
飛車のすぐ斜め前(もしくはうしろ)でも成立はしていますが、
前回ご説明した「遠見の角」の格言どおり、遠ければ遠いほど相手は困り果てます。
このイタい一発は、特に飛車に価値をもたせがちな初心者同士の対局では戦意喪失を狙えるほど。
3手・5手先に王手飛車のチャンスを演出できないか、
もしくは自玉と飛車の位置が斜めにつながっていないか、
じゅうぶんに注意する必要があるでしょう。
ただし万能というわけではない
以上、将棋を代表する4つの両取り手筋についてご紹介をいたしました。
もちろん、すべての手筋がいついかなる状況においても
優勢をつくるというわけではございません。
将棋は「形勢判断」というものが非常に大事です。
目先の駒得にとらわれて自玉まわりがみえておらず、
逆転負けをくらってしまう、などということは日常茶飯事。
というわけで次回は将棋の対局における進め方の基準について、
お話ができればと考えております。
それでは今回はこのあたりで、感想戦を終了させていただきます。
ありがとうございました<(_ _)>