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大阪市・越谷市のウェブ制作会社エンジョイワークスです。
2018年、初戴冠から二冠へ
が。2018年、とうとう豊島さん時代の幕開けが訪れました。
7月に羽生さんがもつ「棋聖」に挑戦、ようやく初のタイトル獲得を実現させます。
豊島さんが初タイトル奪取、羽生さんは竜王のみの一冠に。つかの間の戦国時代でした
これにより唯一の複数冠だった羽生さんが竜王の1冠となり、8大タイトルそれぞれを別の棋士がもつという
戦国時代に突入(これも主に羽生さんのせいで何年ぶりかわかりませんが)…かと思いきや、
9月には菅井王位からもタイトルを奪ったことで棋聖・王位の二冠に。
タイトル数レースで一歩抜きん出る快挙を成し遂げたのです。
※それでも賞金額によって決定される公式のタイトルホルダー序列では、
羽生竜王・佐藤名人に次いで3位。竜王と名人どんだけですかって話。
豊島二冠の魅力その1:序盤中盤終盤スキがない、スマートな棋風
将棋の勉強法の一つに「棋譜並べ」という方法があります。
プロ同士の対局は基本的に「棋譜」という形で記録に残されており、
棋譜があれば誰でも一流の指し手を再現できるのですが、
(ちなみに最古の棋譜は1607年6月1日9時18分開始の対局)
私は特に豊島二冠の棋譜が好きなんです。
ゆうてアマ初段程度の見地で申し訳ないのですが、なんというか無駄がない。
とにかくスマート。芸術的な美しさというより機能美的な美しさがあります。
そういう意味で、羽生竜王の棋風にも通じるものを感じることが多いですね。
ちなみに豊島二冠は一般的なプロ棋士とは違い、研究会などに参加することは少なく、
ご自身でコンピューターを活用して棋力向上をはかっていらっしゃるそうです。
効率のよさを追求する現代将棋の申し子ともいえる最先端スタイルですね~。
なおタイトルでちょこちょこ使用している「序盤、中盤、終盤、隙がない」
の元ネタはこちら。将棋ファンの間で一般常識とされるエピソードです。
元をたどれば羽生さんの時代から続くフレーズであることがわかりますね。
そういう意味でも現時点で正統後継者レースの首位を走っているといえます(本当か?)。
豊島二冠の魅力その2:なぜだかとっても愛されるかわい(そかわい)さ
豊島二冠は基本的に、対局中は眉ひとつ動かさないポーカーフェイスを貫きます。
少なくともトップ棋士のなかでは一番お地蔵さんに近いレベルなんじゃないでしょうか。
(近いところだと佐藤名人ですかね。一方の羽生竜王はかなり表情豊かです)
しかしなぜか…いや、だからこそなんでしょうか。
観る将のあいだでは「豊島きゅんかわいい」となかなかの人気をおもちでございまして、
そのポジションを完全に確立したと思われる事件が、2016年9月に行なわれた
久保利明九段との対局で起こってしまいました。
この日は久保九段、棋士にとって命ともされる対局の時間を大幅に勘違いしてしまい、
会場が遠方だったこともあって絶望的な遅刻をやらかしちゃったのですが、
対局がはじまって1時間を過ぎなければ豊島七段(当時)の不戦勝とはなりません。
そこで豊島さんどうしたかというと…
どうもしなかったんですね。
1時間。なにもせずにずっと正座で待っていたのです。久保さんのお越しを。
いや、したといえば、通常それぞれ自分の駒だけを並べるものですが、
豊島さんはお相手の駒も綺麗に並べてあげちゃいました。
これはまずありえない超貴重な光景。
そうした一部始終がネット中継されていたものですから、前代未聞の事態にも動じることなく
まるで飼い主を待つ健気なワンコのようにただひたすら待ち続ける豊島さんの姿をみて、
観る将たちの萌えゲージがMAX振り切り状態に。
「(豊島)きゅん」の愛称を確立した歴史的な瞬間だったのであります。
右下に注目しながら飛ばし飛ばしみていただくと、本当にどうもしなかったことがおかわりいただけるかと。
“豊島時代”の確立なるか
もはやツヨカワポジションを完全に確立した感のある豊島二冠。スポーツ紙公式アカウントにも愛される始末
というわけで、2回にわたり豊島二冠の知られざる(将棋ファンの間では面目躍如な)
魅力をご紹介してまいりました。
普段あまり将棋に関心のない方にとっては、棋士といえば「羽生さんと藤井くん、あとはひふみん?」
という印象かと存じますが、少し潜ってみると魅力的なキャラクターをもたれた先生方が
命を削って将棋盤に向かい合っているのです(一昨年映画化された村山聖先生がまさに)。
そこで今後は、プロ棋士の先生方にもスポットを当て、
将棋界の面白さやカッコよさを伝えてまいりたいと思います!!