みなさんこんにちは!
大阪市と越谷市でウェブ制作を展開するエンジョイワークスの~…
お姉さま…いけません…だって私は…
ライター2号なのですから(キリッ)。
さてさて、『やが君』におけるあまりの名作加減にノックアウトされてしまい、
急遽創設したマンガレビューコーナー【EWマンガ朝話】。
そう、まだ何も終わっちゃいないのです。
前回は『やが君』の作品紹介だけで記事一本分すっ飛んじゃいましたので、
今回いよいよ『やが君』のなにがどうヤバいのかを露わにして差し上げますわ!!
※さすがに3本続けるわけにいかないので、以下長文となりますことご覚悟ください※
※以下軽いネタバレ注意※
『やがて君になる』のここがヤバい:アンバランスすぎる関係
そもそもですね、二人の関係からしてちょっとオカシイ(褒め言葉)。
普通、異性恋愛であれ同性同士であれ、たとえ引っ付くまでは片思い期間があるにしても、
一度かみ合えば相思相愛になるのが世の常でありましょうが。。。
それがどうですか、『やが君』の場合は。
七海燈子先輩は、小糸侑ちゃんをほとんど一目惚れの形で好きになります。
一方の侑ちゃん。先輩のことがぜんっぜん好きじゃありません。
それどころか「自分はなぜ先輩を好きになれないんだろう」と
人知れず苦悩し始める始末。
しかも問題はそれで終わりません(歓)。
これまで誰にも心なびかなかった燈子先輩が侑ちゃんのことを好きになった理由…
それは侑ちゃんが燈子先輩を好きにならないから、なのです。何を言ってるのかわからねーと思うが
事実、「私はあなたを好きですがあなたは私を好きにならないでください」とか
本心で直接言いますからね。侑ちゃんが言うとおり、とんでもなく意地悪なお人です。
あまりの異次元関係に、数回読み返しても頭のまわりが「?」「??」「???」でしたし、
ようやく意味をとれたときには、私、のたうち回りましたもん。
侑ちゃんが頑張って(っていうのもどうかと思うが)いつか燈子先輩を好きになれたとして、
そうなれば燈子先輩は侑ちゃんに幻滅することになっちゃう(ハズな)んですよ。
そんなんあかんやん。
(もちろん、なぜ燈子先輩がそんな理由で侑ちゃんを好きになったのかは作品でちゃんと理由づけされています)
(それがまた(私が)即死級の特大ブーメランというね)
(なお上司にこの話を鼻息荒くしたところ、「それは女性ならではの視点かも」と共感されたうえで
「嫌いな自分を好きにならないでっていうパターンはあるよね」とコメントいただいたあとに読み返すと、
まさにそのことが作品でも描かれていて女性スゲーって思いましたマル)
ただ、私がお伝えできるのはここまでです。
既刊最新の6巻では、とうとう…ようやく……嗚呼………(顔グシャー)
このまま(次巻発売予定の)2019年春まで平静を保てる自信がない。
『やがて君になる』のここもまたヤバい:切れ味鋭すぎる演出・台詞群
もうひとつ、この作品ならではのヤバすぎるポイント。
そう、演出・台詞の表現力にぶった斬られます。
一つひとつは簡潔で、数も多いわけではないのですが、
そのぶん無駄な言葉が一切ない。
その言葉をそのキャラクターが発する意味がすべての台詞にしっかりとある。
これほどまでに台詞の力、大切さを見せつけられたマンガは、たぶんないです。
実は以前から『やが君』が話題になっていることは知っていて、
ネットの試し読みなんかも手は出していたんですけど、深入りはしていなかったんです。
しかし先日、作者の仲谷鳰先生のインタビューを読みまして、
そこで紹介されていた、とある台詞にノックアウトを食らいました。
ライターとして、この表現力をぜひ味わっておかねばならん!!
という強い義憤にかられ、平日2日で既刊全巻読みきった次第なのです。
そう、これはあくまで、ライターとしての勉強のために読んでいるのです。
決してふたりの関係に己の胸を真っ黒黒焦げトースティングしているわけじゃあ…
やっぱり著作権に配慮して、具体的にご紹介できないのが残念でなりませんが、
私のKindle版『やが君』には付箋がビッシリ挟まれております。
表紙絵はもちろん、見出しのタイトル、比喩表現、視線や表情など、
すべてにおいて捨てなし、まさに傑作ではないでしょうか。
ぜひみなさまも、お気に入りの台詞、構図、シッチュエイシュンを見つけてくださればと存じます。
まだまだ語り尽くせない『やが君』の強度
ね、やっぱり2本分の長さになってしまいました。
レビューとしてもっと簡潔にお読みいただきやすくまとめることも考えたのですが、
それでは『やが君』のもつ作品としての強度をお伝えできない。
何よりも『やが君』に申し訳が立たない!ということで、
【新コーナー創設&初めてとなる二部構成】の暴挙に至った次第なのであります。
どうか今回の紹介記事で、お一人でもいいから『やがて君になる』に興味をもってくだされば、
顔を赤らめ汗ばみながら会社のパソコンで書きなぐってきた甲斐もあるというもの。
ぜひぜひ一度、手にとってみてくださいませ。
P.S.
今気づいたんですけど、このタイトルもまたなんというか…
本当に、読むごとに新たな発見があるんですよねぇ。
あと、さすがに本文に乗っける勇気はなかったですが、
現在放映中であるアニメ版のPVをこっそり載せておきます。
(こっそりとは?)