こんにちは!
大阪市でWEB制作をしている株式会社エンジョイワークスです。
「アイデンティティーがない」とサカ●クションばりに悩んでいた頃、
本かネットで読んだ言葉が、今も私の心に強く残っています。
《個性は他人が決めるものであって、自分で決めるものではない》
確かに、他人の「こいつ天然なんだよ」という評価は信用できても、
自分で「私、天然なんですぅ~」と言う人は疑わしいですよね(笑)
「個性のことでクヨクヨ悩む必要はない」という救いを得た言葉です。
しかし、特にクリエイティブ職においては、
「自分にしかつくれないものをつくらなければ!」と
つくり手側の個性が暴走することも少なくありません。
そういう人の処方箋としておすすめしたいのが、
『電信柱の陰から見てるタイプの企画術』です。
本書の著者である福本真一さんは、
・ジョージア「明日があるさ」シリーズ
・富士フイルム「フジカラーのお店」シリーズ
・サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズ
などの名だたるCMを数多く手がけたプランナー。
さぞかし個性的な人なのだろうと思いきや、
「地味で、暗くて、人づきあいが苦手で、気弱」
「まさに『電信柱の陰から見てるタイプ』の人間」と
自称しているのです。
ケンカする前に、ケンカの原因を取り除けばいい、という発想。
本書のなかで、著者はこのように書いています。
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よきCMをつくり、世の中で話題になり、その結果、商品が売れていく。
求めている結果は同じなのに、なぜか対立し続ける、つくり手と広告主。
何か、しみじみと物哀しいものがあります。
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この対立を生んでいる原因は、まさに“つくり手側の個性”にあります。
広告主は、商品を売りたい。つくり手は、話題になるCMをつくりたい。
求めている結果は同じでも、重視している部分が違うわけです。
CMが何のためにあるのかというと、「商品を売るため」です。
身もふたもない言い方をすれば、そこに“個性”は必要ありません。
自分が好きなものを、みんなも好きだとは限らないからです。
では、どうすればよいのか。著者は電信柱の陰で考えました。
「ケンカするぐらいなら、全部相手の言う通りにしてしまおう」と。
「ギラギラしてなくてもクリエイティブ職にはなれるよ」という励みに。
「個性を捨てろ」というつもりはありませんが、
自分らしさにこだわりすぎてうまくいかない人には
ぜひ読んでいただきたい一冊です。
また、本書の内容ははっきりいって「自分語り」が中心です。
著者の考え方に共感できる人なら、
「こんな奴でもクリエイティブ職になれるのか!」
という自信がつくかもしれません。