こんにちは!
大阪市でWEB制作をしている株式会社エンジョイワークスです。
あッッッッつい!!!!!
(※朝、家を出た瞬間の筆者の心の叫び)
暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
夏になると、塾講師のアルバイトをしていた頃を思い出します。
来るんですよね、「宿題教えてくれ」というヘルプが・・・。
なかでも厄介なのが読書感想文。
「ライターなんだから、さぞかしお上手なんでしょうね?」
と思われるかもしれませんが、筆者は子どもの頃から物事に対して
あまり感想をもたないタイプだったので、かなり苦手でした。
しかし、あろうことか塾で受け持っていた科目は国語。
読書感想文のアドバイスを求められて、答えないわけにもいきません。
というわけで今回は、筆者が生徒たちに伝授してきた
「それっぽい読書感想文の書き方」をご紹介します。
小中高生のお子さんをおもちの方も、ぜひ参考になさってください。
そもそも、読書感想文って何を書けばいいの?
を見てみると、こんなQ&Aが掲載されています。
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なぜ本を読むことが大切なのかな?
一冊の本が、人生を変えてしまうことがあります。
(中略)
本は、人の心を成長させてくれ、いろいろなことを教えてくれる友だちです。
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何をどう書けばいいか、全く分かりません。
本を読んで自分がどこに感動したのか、なぜ感動したのかを考えましょう。
(中略)
書き終わった時には、それまでとはどこか少し違った自分に
なっていることに気づくはずです。
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この2つのQ&Aから、読書感想文に求められているのは、
「本のどこに感動し、自分がどう変わったか」という内容だと分かります。
しかし、本当に「何をどう書けばいいのか分からない」と思っている人は、
「自分がどこに感動したのか分からない」と思っているのではないでしょうか?
そういうとき、本のなかから感動できる部分を無理に探す必要はありません。
感想を書くコツは、「なぜ?」「どうして?」という疑問をもつことです。
自分が思ったことに容赦なく疑問をぶつけていく
では、ここからは芥川龍之介の『トロッコ』を例に考えてみましょう。
https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card43016.html
私は中学生のときに国語の教科書で『トロッコ』を初めて読んで、
主人公(良平)のことをバカだと思いました。今でもバカだと思っています。
ですが、「良平はバカだと思いました」だけでは感想文になりません。
つまり「なぜ良平をバカだと思ったのか」を考える必要があるのです。
もう一度読み返して、バカだと思ったポイントを挙げてみました。
・トロッコを押すのに夢中になり、遠くまで来過ぎてしまったこと。
・「もう帰ってくれれば好い」と思っているのに、
土工に「われはもう帰んな」と言われるまで自ら帰ろうとしなかったこと。
さらに、この2点についても「なぜ?」という問いをぶつけてみます。
・トロッコを押すのに夢中になり、遠くまで来過ぎてしまった。
→なぜトロッコを押すのが楽しかったのか?
=工事を見物に行ったとき、トロッコで土を運搬する様子が面白いと思ったから。
=「土工になりたい、せめて土工と一緒にトロッコに乗りたい」と思っていたから。
・「もう帰ってくれれば好い」と思っているのに、
土工に「われはもう帰んな」と言われるまで自ら帰ろうとしなかった。
→なぜ自ら帰ろうとしなかったのか?
=土工と一緒にトロッコに乗って帰れると思っていたから。
2つの「なぜ?」をもとに導き出した答えから、
「良平には、トロッコと土工に対する“あこがれ”があった」と分かります。
何度も読み返すことで、新たな観点が見つかる
そして、良平のバカなところを探して何度も読み返しているうちに、
良いところもあるということに気づきました。
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良平は殆ど泣きそうになった。
が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。
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真っ暗な夜道を、たった一人で歩いて帰ることになった良平の心情です。
さらに、「なぜ?」という問いのぶつけがいがある描写も見つけました。
『トロッコ』の最後を締めくくる文章です。
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良平は二十六の年、妻子と一しょに東京へ出て来た。
今では或雑誌社の二階に、校正の朱筆を握っている。
が、彼はどうかすると、全然何の理由もないのに、
その時の彼を思い出す事がある。
全然何の理由もないのに?
――塵労に疲れた彼の前には今でもやはりその時のように、
薄暗い藪や坂のある路が、細細と一すじ断続している。…………
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以上を踏まえて、実際に感想文を書いていきます。
「なぜ?」が多いほど、良い読書感想文になる
字が小さくて読みづらいのは分かっている。(修正する気力もない)
このように、
1.「なぜ?」「どうして?」と思ったポイントとその答え
2.それに対して自分の体験談などを絡める
3.「読書を通じて自分がどう変わったか」を盛り込む
以上3点を押さえておけば、それっぽい感想文を書くことができます。
あと、原稿用紙のルールをきちんと守ること!
これはね、分からなければ学校の先生に聞いてください!!
それから、「これパクって提出したろ」とか思っている不届き者!
上の画像は
・最後の最後で一番肝心なところを割愛している
・全体的に内容をわざとスカスカにしている
・そもそも教科書に載っている作品はNGの場合が多い
ので、あとで大変なことになっても責任とらないぜ!頼むぜ!