こんにちは!
大阪市でWEB制作をしているエンジョイワークスです。
巨匠が巨匠になる前の作品って、いいよね。
どんなに著名な映画監督さんも、誰もが最初は無名からのスタート。
「◯◯シリーズの…」と代名詞化される前に、撮っていた作品って気になりませんか?
というわけで今回ご紹介するのは、あの『スター・ウォーズ』シリーズの生みの親である
ジョージ・ルーカス監督のデビュー作、『THX-1138』です。
『THX-1138』あらすじ
人名さえも番号で管理されている25世紀。
人々は広大な地下都市内で支給される精神安定剤を服用しながら、
感情も娯楽も規制された単調な日常を送らされていた。
そんなある日、女性ルームメイトのLUH-3417と恋に落ちた
主人公のTHX-1138は精神安定剤の服用を止め、
タブーとされる肉体関係まで結んだことから、
反体制分子として当局に逮捕される_。
『THX-1138』レビュー
この映画との出会いは学生の頃、夜更かししていた時にふと点けたテレビで放送されていました。
確か地上デジタル放送が開始される前までは、深夜に民放で一癖も二癖もあるような映画作品が
けっこう流されていた記憶がありますが、そこで知った忘れられない作品の一つです。
1971年の公開ですので、『2001年宇宙の旅』から3年後ということになりますね。
あちらは今観ても何ら見劣りしない(そしてこの先も何十年と観つづけられるであろう)
圧倒的なクオリティと美意識(と難解さ)が語り草となっていますが、
その点、こちらの作品ではまた違ったベクトルでデザインセンスがキレキレです。
こんなにクリーンにディストピアを描くことってできるんだな、
というかこういうディストピアのほうが、現実味があって恐いな、と思います。
すべてが人工的に管理され、人権よりも効率性が優先される社会を、
それこそ極めて効率的に描く若きルーカスが最高にクールです。
好き嫌いが分かれるとすれば、エンターテインメントを求める方にはつまらないでしょう。
SW的な娯楽感は無きに等しいです。
また淡々と進むSF小説のような映像ですので、空想世界に興味のない方もむずかしいかも。
加えて個人的に大きくマイナスポイントなのは、
現状手に入る映像が2004年のディレクターズカット版のみなんですね。
全体的にクリアな映像となっており、一見いいことしかないように思われますが、
一部丸ごとCGの追加カットがあり、そこと全体との違和感がどうしても拭えないのです…。
深夜放送がオリジナル版であったこともあり、
なんとかしてまた復刻されないものかなぁと願っています。