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希望に負ける、勇気をおくれ。『ヒミズ』

MOVIE ADDICT

みなさんこんにちは!

大阪市・越谷市のウェブ制作会社エンジョイワークスです。

 

私はネットフリックスをただいま無料お試し中でして、

久々に園子温監督の『ヒミズ』を観かえしたのですが・・・

いい映画は、いつまで経っても心に響くもんですねぇ・・・。

 

 

『ヒミズ』について ※ネタバレあり

 

原作は漫画です。古谷実さんの作品で、2001年から2003年にかけて連載されました。

それから9年後の2012年に公開されたのが映画版の『ヒミズ』です。

さっそく予告編をご覧ください。

 

本作の演技が評価され、染谷将太と二階堂ふみはともに海外賞を獲得

 

お話の流れをざっくりご説明しますと、

貸しボート屋を営む母子家庭の少年(=染谷将太)が

虐待を加え続けてきた実の父を殺してしまい、

罪の意識にさいなまれる少年を、クラスメイトの少女

(=二階堂ふみ)が救うというお話です。

 

なぜオチまでサラッとご紹介してしまったのかといえば、

本作品の本懐は、エンディングに至った過程そのものにあるからです。

 

 

希望が勝つということ=希望に負けるということ

 

最初の映像がいきなり暴力的ですが、女性でもきっと大丈夫です(元妻は最後号泣してた)

 

実は本作品、漫画原作ではありながら、結末はまったく違います。

原作は主人公が救われず、理不尽かつ虚無な終わり方をしています。

しかし、映画ではそうならなかった。

 

話によれば、東日本大震災の発生にともない脚本が大きく変わったそうです。

作中の舞台も震災による被害を大きく受けている描写があり、

直接的ではないにしても、背景として瓦礫の山があたりを囲みます。

 

さらに、主人公には学校という体制側の無遠慮な教育にさらされ、

安らぎであるはずの家庭からも暴力をふるわれる…という、

取り巻く環境だけでいえばむしろ絶望感が際立っています。

 

それでも、最後に主人公は希望を掴んだ。

いや、掴まざるを得なかった。

それを監督の園子温さんは「希望に負けた」と表現しています。

 

この作品を観ると、私はいつも自分の学生時代をまざまざと思い起こします。

愛情と憎しみのはざまですり減りながら、大人に囲まれた社会でもがきながら、

少年が大人になっていく過程というのも、“成長への敗北”と呼べるのかもしれません。

 

 

タイトルの「ヒミズ」とは「日見ず」、つまりモグラのことを意味します。

あなたは今、日に向かって生きることができていますか?

 

メイキングから見ちゃったって全然問題ないと思う。むしろ本編をより楽しめるかもしれません