こんにちは、大阪市・越谷市でウェブ制作を行なうエンジョイワークスの、
翼の折れたエンジェルとは誰からも呼ばれていないライター2号です。
えっと、この前に観た映画の話をします。
『チャッピー』っていう外国の映画です。
どうぞよろしくお願いします。
『チャッピー』のあらすじ。
舞台は南アフリカ。治安の悪化に対して、民間企業の力を借りてロボット警官が導入されました。
圧倒的な強靭さと敏捷さ、そして正確性を武器に、着々と実績を重ねていくロボット警官たち。
会社のアッラァヤダワァン系女社長も、インド系開発者の主人公ディオに大満足です。
しかしディオには、ただのロボット警官をつくることがゴールではありませんでした。
(人工知能ではない)知能をもった、新たな生命体の誕生に試行錯誤を繰り返します。
その一方で、ディオを快く思っていない同僚が現れ……的な流れです。
結論:あんま面白くなかった
監督は新進気鋭のニール・ブロムカンプさん。
南アフリカが舞台、ギャング、人間と異種との共存、主人公の転生…など、
『第9地区』との類似性がみられるなぁ……と思ったら同じ方だったというオチでした。
顔の上下についたGショックのガードみたいなやつがうまいこと表情をつくるんですわ
ただどーも、観終わったあとの印象が薄い。
『第9地区』から6年後の公開ですので、映像技術などはさらに向上しているはず…
なのに、なぜだか心に残らない。
強烈な印象を放つはぐれギャングの仲間たち、実は南アフリカのHIPHOPグループで役名=芸名(残念なことに解散済み)
むしろ感動要素はかなりマシマシだと思うのです。
新たな生命体として、人間社会に驚きながら急速に成長を続ける“チャッピー”
バッテリーが5日しか保たないという設定が、彼の生存欲求を育み、
はぐれギャングチームとの疑似家族的な関係もあります。
こういうシーンどうやって作ってるんだろうと思ったら人間(=『第9地区』の主人公役)が演じて上からCG被せてるんですね
しかし、果たして「共感」や「感動」だけが
その映画を印象づけるものでしょうか。私はそうは思いません。
もう一つ、爪痕を残すために欠かせない要素があります。「キレ味」です。
『第9地区』に決定的に届かない壁
思えば『第9地区』は、何よりこのキレ味がヤバかった。
エイリアンの生態や人間との関係はもちろんのこと、
「主人公がああなっちゃう」なんて奇想天外なことをやらかしました。
台詞回しも軽快かつ爽快、バカバカしくて笑っちゃうような場面が数多いです。
一方では南アフリカの歴史や現状、移民・難民といった問題も射程に捉えていて、
社会派の作品としてもじゅうぶん歯ごたえがあったように思います。
ディテールはリアルで割と好き。ちなみにチャッピーのモーションアクターは『第9地区』の主人公のおじさん
それに引き換え(ちゃいけないんだろうけど)今回の『チャッピー』は…
笑えない…
ハラハラはするけどワクワクはしない…
演出もなんだか冗長…
という具合で、どうも2時間集中して観続けることが少し苦しかったですね。
劇中、とにかくチャッピーがとても不憫なんですよ。
ギャングからいじめられたり、裏切られたり、自分の寿命に絶望したり…。
それをいったら『第9地区』なんてさらに、、、なわけですけど、
やっぱり質がちがう。あちらは極めてドライで、こちらはとてもウェットというか。
また人間の意識を転送する、というのも、日本のアニメビューワーにとっちゃ
『攻殻機動隊』シリーズでしっかりと目に焼き付けちゃってますから(監督も大ファン)、
新規性という面で乏しく…激レコメンドする燃料を補填できなかったのが正直なところです。
というわけで、いつもより240%増し(自社調べ)で淡々と語ってまいりました、
ニール・ブロムカンプ監督作品の『チャッピー』ですが、
「『チャッピー』観るまえに『第9地区』観ろ」という残念な結論も、たまにはいいでしょう。
限られた人生ですから、優先すべきはやはり「面白いほうの作品」です。
『第9地区』はマジで面白いんで、みなさん期待してレンタル店orウェブ配信へ!